華道家元池坊いけばな教室 花空間 +++渡辺伯櫻+++

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ブログ 花ごころ

  • 松。 2007/10/12
  • 松柏 千年の青 時の人の意に入らず
         牡丹 一日の紅 満城の公子酔う
              (南宋の禅僧 石田法薫)

    松林がすっかり様変わり・・・。

    開発が進み、伐採されていました。
    ・・・思い出の松林。

    松に囲まれて育った私は、松があるのが当たり前でした。
    遊びに使うこともしばしば・・・。
    松の意味も知らずに。

    幼い頃、登って遊んだ松は切られてしまってましたが、
    腰掛けてた松の枝は、太く丈夫に育っていました。
    どうぞ残りますように・・・。

    よく父から言われていました。
    「遠くの松の枝を見て、その松葉の一本、一本を見分けなさい」と。
    眼に良いから・・・らしいのですが・・・??
    効果があったのかどうかは、定かではありませんが
    けっこう視力は良いようです。
    松のおかげでしょうか(笑)

    九州の松の葉は長いのですが、京都のお花屋さんの松は
    それはそれは・・・・お見事!
    それなりのものを、揃えてくださっているからこそでしょうが、
    本当にうっとりする美しさです。

    池坊のいけばなをしていて、良かったな〜と思うことの一つは
    「お花の美しさだけでなく、葉の美しさにも感動を覚えること」

    特に、松の常盤の翠色は、不易の美の象徴なのかもしれませんね。

    上記は、「松柏千年翠」の大元の偈。
    松のような「うつろうことのない美」と、牡丹のような「うつろう美」
    どちらにも心寄せる池坊のいけばなにご縁をいただいたことに感謝。

    急に冷え込むようになりました。
    ぼんやりと新春のお軸の思案・・・。

    松の翠。

    永遠の願いですね。

    いろんな美、いろんなジャンル。

    お気楽ブログもどうぞ。
    http://blog.hanakukan.net/