華道家元池坊いけばな教室 花空間 +++渡辺伯櫻+++

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ブログ 花ごころ

  • 野分か・・・。 2007/08/03
  • 垂れ咲く萩の花・・・。

    夏のこの時期にも、秋の花が咲いているのを見ると、
    季節のことを「移りゆく・・・。」と表現するわけを
    今更ながら納得。

    萩の花は派手ではありませんが、どこか趣を感じる花ですね。
    万葉のころから、ずっと人々の心に秋を感じさせてくれていたのでしょう。

    徒然草の中にもよく花がでてきますが、この萩のことにも
    触れられていますね。
    第139段
     「草は、山吹、藤、杜若、撫子。池には蓮。
      秋の草は、萩、薄、桔梗・・・・」
    今よりも花材の種類は少なかったのでしょうが、
    今よりも間近に季節を感じ、花を愛でて暮らしていたのでしょうね。

    徒然草の中の花にまつわる記述を読んでいると、
    「花を観る」というより、「花を感覚する」という感じのほうが近いような気がしました。

    現代と違って、テレビもなにも無い時代。
    一輪の花や、風にそよぐ葉への感動は際立っていたのでしょうね。

    萩は庭にも植えているのですが、やはり野に咲く萩が美しいと感じます。

    風に耐え、こぼれるような花を咲かせていました。

    萩に続くは・・・
    吾亦紅、おみなえし、藤袴・・・。

    秋も待ち遠しいですね。
    困りものの台風も、じきに野分となり・・・。

    四季があるって、やっぱりいいです。