華道家元池坊いけばな教室 花空間 +++渡辺伯櫻+++

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ブログ 花ごころ

  • あいまい・・・。 2007/09/20
  • 一握り半・・・。

    二握り・・・・。

    池坊のいけばなでは、自分の手の大きさを
    高さなどの加減を決める手がかりとする場合があります。

    他には「畳の大きさ」・・・。
    一間とか半間とか・・・。

    私はそんな「感覚」が大好きです。

    便宜上、何センチとか表現する場合もありますが、
    手の大きさだったり、あるいは暮らしの中の空間だったり・・。

    センチではなく「一寸、二寸・・・」という場合も。

    曖昧さって、時に嬉しいときがあると思いませんか?
    およその長さ、高さの基準はあっても、最終的には自分自身の「感覚」。

    決まりはあっても、ないような・・・。
    その加減を「察する」という感じでしょうか。

    ゆるり〜とした感覚って、なんだか気持ちもホッとしたりします。
    京都をあらわす表現として時に「はんなり〜」って
    使いますが、ちょっと共通する感覚かも。

    センチではなく手の大きさや、暮らしの空間を手がかりとしていけばなを生ける時は、
    花との一体感が増す気がします。

    「綺麗」「美しい」「可愛い」などという気持ちも
    自分の体の中の、心の中にある感覚だからでしょうか。

    池坊のいけばなは「和」を重んじます。
    譲り合ったり、分かち合ったり・・・。
    花材の取り合わせや配置も、そんな感覚が大切・・・。

    「花は癒し・・・」といわれますが、癒されたと感じる時は、
    ガチガチのきまりではなく、ゆるり、はんなり〜とした
    曖昧さが加わっている時のようです。

    いい意味での「曖昧さ」を持てる自分でありたいな。

    手のぬくもり・・・・。

    花にも人にも優しい曖昧さ・・・。

    大切にしたいです。