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ブログ 花ごころ
扉。
2009/12/13
素直。
乾いたスポンジが、水をどんどん吸収するかのようでした。
初めての生花に取り組まれる男性。
元々、芸術の素養と学位をお持ちで、自由花の時にはその感性が大いに発揮できていました。
鋭い感性に確かな手ごたえを感じてはいましたが、
今日は驚愕するほど、そのもっと奥の天性を感じました。
自由花と生花では表現へのアプローチが異なるため、
場合によっては、元々の意思や感性が生花の体得の妨げとして働く場合もあるのです。
でもその方は、自然に、ごくごく自然に
草木に心を寄せ、光と影の中に身を置いて、
初めてとは到底思えないすぐやかな生花が生まれました。
とにかく素直。
目で見て、耳で聞いて、雰囲気を感じ取る。
それをすっと自分の中に受け入れる。
修練の場では当たり前のことと思われがちですが、
それを無理なく実践できるかというと、なかなか難しいものです。
とくに大人になってからは。
包容力。
それが備わっているからなのかもしれません。
穏やかで控えめ。
でもそのお人柄の深遠に内包する数多の流れを受け入れるような、
そんな大らかな包容力があるのでしょう。
極寒の中、やがて来る春のために草木がその芽を動かし始めるかのように、
その方にとっても新しい扉が開かれようとしている瞬間に立ち会えたような。
そんな喜びを感じました。
現在を生きながらも、過去と未来を行き来する・・・。
その方の素直さに、いろんなことをあらためて気づかせていただきました。
ありがとう。
プロポリスの飴もありがとう(笑)
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