華道家元池坊いけばな教室 花空間 +++渡辺伯櫻+++

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ブログ 花ごころ

  • 啐啄同時・・・。 2007/07/29
  • 啐啄・・・。

    改めてしんみりと心に残りました。

    教えたり、学んだり・・・そうした中で、大事なのはやはり
    啐啄同時ですね。

    ずいぶん以前も、ふ〜っとそうしたことを考えたこともありましたが、
    講話の中で改めて耳にし、ついつい忘れがちなこの言葉が心に響きました。
    講話の中では「啐啄の機」とおっしゃっていましたが・・。

    啐啄の「啐」とは、卵から雛が孵る時に、雛は内側から卵の殻をつつく音、
    「啄」とはそれに応答して親鳥がその殻をつつく音。
    ヒナ鳥と親鳥のこの絶妙なタイミングがあってこそ
    卵からヒナにかえるということで、それは教育、教える側と教わる側の
    呼応の大切さを説いた禅の言葉。
    「啐啄同時」です。

    茶道の世界は、まさにこの呼応が大事ですが、
    他の習い事(もちろんいけばなも)や学びの世界でも、
    同じことが言えるというもの。
    どちらかだけが、必死になっても無理なんでしょう。

    教える側もいつがその「啐啄の機」であるのか・・・
    その機を逃さないだけの器量を持たなくてはいけないのですね。

    学ぶということは・・・尽きないものですね。
    知識だけではなく、いろいろな学びがあり、教える側もまた学びですね。

    今の私にとって、とても意味深い言葉を蘇らせていただきました。

    常に原点に・・・。
    心にとめておこう・・・。