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ブログ 花ごころ
飛雲。
2010/01/21
柔らかな感触。
かな文字は美しいですね。
なんとも言えない優しさが内包されています。
妙心寺展が開催されている九州国立博物館に行ってきました。
妙心寺展は圧巻でした。
栄西によってもたらされた禅。
人々の心のどこかにそっと留め置かれている禅の思想や文化は、
日本の美学を形成する過程において、大きな影響を与えたのだとあらためて認識する特別展でした。
日ごろは茶道を通じてその心に触れることが多い毎日ですが、
数々の像を拝見し、安寧と向上を願って日々をひたむきに生きる古の人々の心と向き合うような。
そんな感触を味わうことが出来ました。
中でも観世音寺の兄弟鐘。
なんとも・・・・じ〜んと・・・感動しました。
また併設展示のコーナーには、かな文字が・・・。
万葉集の飛雲が、なんともたまらない気持ちにさせてくれました。
昔、父の本の間に、そっと挟まれていた紙。
手に取った私に「飛雲」と教えてくれた父。
その時の声が一瞬聞こえてくるかのようでした。
父との思い出が多い太宰府。
今はまだ行く度に切ない気持ちになりますが、会えなくなった今だからこそ、
鮮明に・・・深く・・・父を思うのかもしれません。
来月は献花祭に出瓶です。
父を思って生けることになりそうです。
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